今日はちょっとヘビーな話かもしれません。しかし私と同じ悩める直腸がん手術後の後遺症「排便障害」にお悩みの方のために、少しでも支えになるならと思い、つづります。
ちょうど今から約7年前、2009年の末に直腸がんがみつかりました。
2010年5月に手術を受け、2011年秋ごろから職場に復帰して東京へ単身赴任となるわけですが、わざわざ東京へ呼んでいただいた、会社には感謝しかないです。
普通、がんには再発のリスクもありますし、がんで致し方なく退職される方は少なくなく、なかなか復職するにもむつかしいのが現実です。
ここから先の話に関しては、健康な方はスルーでおねがいします。
予期せぬ地獄は突然に。。
特に、私の場合、幸い直腸がんはステージ1の段階で削除できました。早期発見で対処できたのです。
手術は腹腔鏡手術でした。人工肛門は便漏れのリスクが嫌だったので、肛門の温存を選択。
九州がんセンターにて、名医の方に執刀していただけたました。手術事態はスムーズにすみ成功。でも、喜べたのは手術後の一瞬だけでした。。
肛門を失ったことによる衝撃は、凄まじいものがありました。
食べたものが、消化しきれず、トイレが近くなると、ほぼ液体のような便の状態がつづき、5分から10分おきに出る始末。便意というものを感じた瞬間に出てしまうことがあり、パンツはオムツにかわりました。
ギンギンに若く血気盛んな年頃、自分がボーカルのパンクバンドの衣装として、インパクトを重視するあまりエスカレートし、紙おむつをはいたことがあったのですが、まさかこんな形で再会するとは。。
笑うしかないのですが、ベッドも汚してしまうくらい予期せぬ便意が容赦なく襲いかかります。地獄の日々の始まりで、1日20回以上、連日気張っていると、さすがにおしりも痛くなり、食べるのが恐ろしくなりました。
一番つらいと思ったのは、快便という感覚が全くなくなったことでした。人間、思いも、夢も、生理的なことも出し切ることが肝心です。トイレも便の出が調子いいと、一日爽快ですよね?
それが苦痛でしかなくなりました。直腸がなくなると便をためることもできないですし、一部短くなった腸を無理やり肛門へつなげているため、満足に食べ物を消化しきれないはずです。
つらい日々、地獄からの脱出。
これは日々少しづつ食への意識、スタンスを変えていくしかなかったです。
排便障害克服法
敵は己自身にありと言いますが、なんと好物でもあった肉と油と冷えたお酒、ジュース(特に、ビール・コーラ等の発泡系)が一番の厄介者でした。
(;´д`)トホホ…
まさしく断腸の思いで控えましょう。
体験が物語ります。私の人体実験によれば、これらが腸を刺激する三大食物でしたね。
肉は油の多い牛肉、豚肉は特にだめでした。あとバターや、油脂系も確実にゆるくなります。短い腸の間に消化しきれず、今はなき直腸でためることもできず。気づいた時には、おおおっーーーでした。
酒は飲みすぎると効果てきめん。翌日まで消化不良を引きずりトイレから出られなくなります。特に発泡系、炭酸系はグルグルと刺激効果絶大です。おなかにガスがたまり爆発。ア〇ルのモラル崩壊します。
好きなものをいきなりやめるのはストレスもたまりますが、排便のストレスと、どちらをとるかだと思います。
できるだけ少なくして、少量で楽しむくせをつけるしかないです。この3点セットでついつい酔うと確実に漏らしてました。大人になってしかぶりたくない!何度心に誓ったことか。
食事のしかたを変える
とにかく、食事に関しては、最低一口30回よく噛みましょう。
唾液に含まれる消化酵素が消化をサポートしてくれます。理屈でなく体感でわかります。
自力での一番の克服法です。
腸内環境を良くする
一番肝心なのは、発酵食品を積極的に取ることです。腸は体内微生物が一番多く住む畑=土壌とも言われてます。良い土には、いい作物が生まれ、家畜も健康に育ちます。体内環境を善玉菌のチカラでいい土壌にかえることで、便が固く、スルッと出やすいものに変わります。この積み重ねで、苦痛からだんだん開放されます。
特におすすめは次の4つ
- 納豆(1日1食)
- ヨーグルト(1日1−2回)
- キムチ(漬物として常用。植物性乳酸菌が豊富なもの)
- 乳酸菌付きの飴をなめる。
生きた納豆菌、乳酸菌、ビフィズス菌を積極的に摂取してます。
納豆菌と乳酸菌のタッグチームは、史上最強です。これに空いた時間、唾液とともに飴の乳酸菌が支援すれば、怖いものなしです。
これで急なトイレリスクを限りなく減らせます。
今は、食べる量も減らし腸の負担がないよう、1日1〜2食です。これで急にトイレをもよおすことがほぼなくなりましたし、質のよい便がでるように変貌。
この生理的なストレスから解放されることは、精神的にも解放されますよ。
正に、快腸こそがを快調なんですね。
発症から八年目にしてやっと快便の感覚が日常的にもどっています。
直腸がん発症から7年再発なしです。
ぜひ、お試しあれ。