マクドナルドが成功した理由7つ「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」徹底解説する

マクドナルドの創業者レイ・クロックの映画、「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

その秘密をこの目で確かめたく映画館へ行った。

理由は3つ

  1. マクドナルド創業者レイ・クロックが同世代の今、単純に親しみと興味がわいたこと
  2. 自分も著名なラーメン店で飲食業に携わっていた経験があり実感をもって見れること
  3. シニア起業家の端くれとして、ビジネスの成功の秘訣を素直に学びたかったこと

マクドナルドは今も、普段からよく利用しています。ビジネスの生きた教材としてこれほど、わかりやすく魅力的な素材はないわけです。

まだ映画を見ていないあなた、見なくても元がとれるように書評ならぬ映評で映画の重要なポイントをわかりやすくお伝えします。

なぜレイ・クロックは52歳で、世界一のハンバーガー帝国を築くことができたのか?

ザックリしたあらすじはこう。

1954年(昭和29年:日本では力道山のプロレスブームとベビーブームが始まる頃)、52歳のレイ・クロックは、ミルクセーキ用ミキサー機のセールスマンに過ぎなかった。1台に5軸のモーターが付き、同時に5杯のミルクセーキができあがる画期的マシン。車に乗って全米各地を転々としながら悪戦苦闘の販売をしていた。そんな中、一気に8台のミキサー機の注文が入る。

1店舗だけで8台もの注文が入ったことに驚きと興味を持ったレイは、早速そのレストランへ電話を入れ訪れる。

その店こそが、マクドナルド兄弟が経営していたドライブインレストラン「McDonald’s」創業店だった。

注文後わずか30秒でハンバーガーが出されたことにレイは衝撃を受ける。アメリカ広しと言えどそんな店は見たことも聞いたことも無い。

驚きの連続が止まらない。

ウェイトレスも存在せず、店内客席もない。テイクアウトで食べられるように、飲み物も食べ物も紙でパッケージデザインされていた。使い捨ての袋と包装紙で、すぐにいつでもどこでも食べられるように用意されていたのだった。

どこにもない店の噂は話題となり行列は絶えないが、圧倒的提供スピードでさばいていく。

このレストラン革命とも言える画期的な出来事に震撼したレイ・クロックは、その場でマクドナルド兄弟に店をフランチャイズ化して大儲けしようと、事業化に乗り出すのだった。

フランチャイズ契約の内容は、レイ・クロックが経営するフランチャイズ店の販売額から、マクドナルド兄弟に一定の割合を支払うことにするもの。

世界征服したハンバーガー帝国のはじまりとなった、契約の行方は?

なぜレイ・クロックこそが、マクドナルドの創業者?と言われるまでになったのか?

50歳を過ぎても凄過ぎる、飽くなきクレージーな挑戦が描かれている。事業展開するスピードと情熱、タフな交渉力。

正にアメリカンドリームの代名詞と言える映画を観て、夢のゆくえを現場体験してほしい。

ちらっと観たい方は、こちらの特別映像付きの予告編で。

こちらの映像を見れば、はるか約60年以上も前に、今のマクドナルドのオペレーションシステムの原型がほぼ完成していたことがわかる。

なぜ、レイ・クロック率いるマクドナルドは成功したのか?

 icon-check-square-o 1あくなき情熱が成功へのスピードを加速させた!

ハンバーガーをつくるスピードも速ければ事業展開におけるスピードも半端なく速い。1954年アメリカも終戦後、国の成長期とともに車社会+ベビーブームがおこり、各地の新興都市で外食化の波が。

この時流に乗ってレストラン=ファストフードブームが押し寄せる。拡大するなら今でしょ!と決断したレイ・クロックは、全米各地にマクドナルドを展開するべく行動開始。

敵がいないうちに、攻め込め!先手必勝とばかりに圧倒するスピードで展開すれば成功確率大!やったもん勝ち。それが成功の大きな要因に。

レイクロックの名言その1

「勇気を持って、誰よりも先に、違ったことをしよう」

  icon-check-square-o 2マクドナルドにマッチした優秀な人材を確保した

レイは資産家あがりの富裕層ではなく、どちらかというと労働者階級の人々に呼びかけ広くマクドナルドの人材募集。夢を旗印にして、フランチャイズ店を経営拡大させた。成功者が成功者をつくる見事な図式のできあがり。

ハングリー精神ある人たちこそが、一生懸命に現場を取り仕切り、夫婦とも力をあわせて働きぬくことを知っていた。

 icon-check-square-o 3マクドナルドのコンセプトは時流にのった

店舗の象徴としてゴールデンアーチ(店舗の両側に半円の黄色いアーチを立てる)を取り付けたのは、マクドナルド兄弟のアイデア。シンボルマークとして、夜間でも光らせれば、ドライブインの看板としても目立つ。

当時としては、一目で惹きつけられる斬新なデザインだった。

このビジュアルに教会のイメージを重ね合わせ、レイは一瞬で一目惚れ。教会の十字架のように、目立つ立地に幸せの象徴をつくろう。そんな家族で集えるレストランにする。レイのビジョンは未来をつらぬいた。

遠くから見てもマクドナルドとわかるように。十字架ならぬ半円が重なり、アルファベットのエムに見えることからマクドナルドのロゴマークも完成した。

教会が人々が集いやすい場所にシンボルとしてあるように、マクドナルドも一等地に存在した。地図を広げ立地にこだわりながら嗅覚鋭く、人が集う場所、これから人気が出る都市を着実に押さえていった。

立地にこだわれ!目立て!集まる場所に店を出せ!と。

外食の売上は、ほぼ立地で決まるから。目立つ、人通りの多い集客できる場所にしか出店しない。現在でもこの考えはぶれない。マクドナルドの出店場所、日本での第一号店は銀座三越1階、歩行者天国のど真ん中だった。

 icon-check-square-o 4マッククオリティとは?清潔感への徹底したこだわり

油の温度、秒数、数値管理。笑顔の接客、見られても平気な清潔感あふれる厨房。革新的オペレーションの追求はハンバーガー大学を設立するまでになる。世界最大のハンバーガーチェーンをつくるため、徹底的にクオリティを守らせた。フードビジネスのQSC(クオリティ・サービス・クレンリネス)の基礎ができあがった。

それを現場では、細分化、単純化、機械化し誰でもできるように落とし込んでいく。

クロック名言その2

「愚直なほど簡潔に。Keep it stupid.」

直訳っぽいとわかりにくい感じもする。ようするに「複雑なことを単純化せよ!」ってこと。


 icon-check-square-o 5利益をどうあげるのか?在庫管理、原価計算、設備投資

何よりもコスト重視したレイ・クロック。ミルクセーキの原料を粉末化するエピソードに象徴的に描かれている。

生乳原料保管だと光熱費がかさみ見過ごせない。削減のため、クオリティが変わらないなら、粉ミルクに替え利益を取るレイクロックと、原料は生乳でなければならないとするマクドナルド兄弟との対立。

まずは数字を徹底してあぶりだす経営。あぶない橋もまずは渡ってみなはれ。

現在マックシェイクの原料は生乳に原点回帰笑。顧客が離れりゃ元も子もないか。いやこの修正スピードこそがマクドナルドだ。

このことを筆頭にマクドナルド兄弟との対立が様々重なり、手かせ足かせにしか感じられなくなったレイ・クロック。

アメリカは契約社会だが、訴訟社会でもある。「契約は破るためにある」と言い切ったレイクロックの交渉力と根気。そしてなんといっても莫大な資産が可能にする弁護士ブレーンをバックにつけ、マクドナルド兄弟を追い詰めていく。

 icon-check-square-o 6マクドナルドのストーリーづくり、ブランドとは?

※ネタバレ

映画の1番重要なトイレでのハイライトシーン。そこでマクドナルド兄弟の弟マックは、レイクロックに問うた。

「なぜ、初めて会った日、アイデアだけを盗み、自分でレストランを経営をしなかったんだ?」と。

レイ・クロックは言う。

「そうなれば失敗していただろう。システムではなく、名前が成功に導いてくれた。クロックなんていう名前のレストランでは食事をしない。マクドナルドという名前だから、成功したんだ」と。

マクドナルドの言葉の響き、イメージこそ豊かなアメリカの象徴そのものなんだと言い放った。

ブランドイメージ、ネーミング、語感の重要性が説かれます。マクドナルドはアメリカの有名な童謡 

「マクドナルド爺さんの農場」の歌詞からくるアメリカ的なイメージ、語感への親しみ、豊かさ、安心感を買った。

たかが店名。されどイメージ。潜在意識への刻印こそがブランド。潜在意識に焼き付けたい無形の財産にどれほどの価値があるのか?

一般人では計り知れないブランドの重要性、感情に訴えてくる何か。その本当の価値を知るレイクロックの感覚の鋭さ。

人間頭に浮かばなければ、行動しない=永遠に買いに来ない

スクリーンが無言で訴えかけてくるように思えた。

その原理を知り尽くした男だからこその、映画のクライマックス名シーン。

 icon-check-square-o 7マクドナルドは不動産業だった。

マクドナルドの参謀となる男との出会いにより、わずかなロイヤリティでは開業資金も捻出できないレイ・クロックは、加盟店との契約を見直した。

レイ・クロックが最初に不動産(土地)を買取り、不動産を加盟店に貸す内容に変更。リース料もらうことでレイ・クロックはロイヤリティ以外の安定的な収入を得ることが可能となった。

この時代、マクドナルドがオープンするとわかれば融資しない銀行はない。土地を担保に銀行から融資してもらえば、あっさり土地が買えた。あとの返済は、加盟店からの毎月のリース料から返済すればいいだけ。これで自分でやりくりして開業資金を捻出する必要はなくなった。

空き室の心配がない、マクドナルドという名の優良物件を手に入れることができたレイ・クロックは、死ぬまで出店スピードを落とさなかった。そのままアクセルをフルスロットルで踏み続け、世界一のハンバーガー帝国を築き上げた。

クロック名言その3

才能よりも、根気。

ビジネスにおいては、継続する根気こそが成功させる真実。やり遂げる行動力に勝るものはない。


マクドナルドは不動産業か。。言い得て妙な感じがした。

私も、ブログを書くために、コワーキング・スペースとして通っているから。ハンバーガーというよりも、素早いシステムと、安心できる落ち着ける空間を買っている。Wi-Fiもつながり、動画も見れる。コンセントのある店も増えてきた。ルノワールのように追加料金をとられることもない。

ブロガーの仕事場として考えるなら、史上最強のコスパである。つまり、マクドナルドは自分にとっても不動産業だった。

今は、大量生産大量消費の時代ではない。健康志向であり、メニューも嗜好も細分化。カスタマイズしてより個人にシフト、フィットしていく時代。

そんな店づくりをしている米人気バーガーチェーン「In-N-Out」はマクドナルドとは全く逆の店作りで成功している。

レイ・クロックが最後に伝えたかったこととは?

この流れは止まらないのか?マクドナルドは2017年、ブランド低下を招いた数々の不祥事から創業以来の経営危機を経験。帝国崩壊のピンチから脱しようとしている。

時代にあった成功法則の真実は、行動し続ける体験知からしかわからない。環境によって正解は変わるから。

試験問題のように、常に変わらない100%の答えが用意されているわけではない。だから、根気よく継続し続けるしかないのだ。

映画が終わろうとするとき、エンドロールを見て余韻に浸っていると最後の最後にレイ・クロックの言葉でこう結ばれる。

「こう思っているね。52歳のミルクセーキマシンのセールスマンが、50州に1600店舗のチェーンを作り、海外5カ国で7億ドル近く売り上げた理由? 答えは1つ。“根気”だ。世の中に“根気”に勝るものはない。“才能”があっても、成功できない者はごろごろしている。“天才”も報われないのが世の常だ。“学歴”も賢さを伴うとは限らない。“根気”と“信念”があれば無敵だ

おあとがよろしいようで。

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BloggerX(元行政書士・元ラーメン屋さん広報部) こんにちは!ご覧いただきありがとうございます。 ブログで人生の可能性を広げられることをリアルに書いていきます。 まずやってみる。 自分がやって失敗しても、修正して、また行動する。 やってから考えるなかで、失敗しないネットビジネスのやり方、ブログのつくり方を伝えていきます。 現在進行形で人生を再生するブログ術は、本当に可能なのか?自ら公開検証することで、みなさんの一助になれば幸いです。